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人気ランキング : 91855位
定価 : ¥ 567
販売元 : 東京創元社
発売日 : 2000 |
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気難しい表現が殆ど無く読み易いと同時に強い印象も与えない |
Carroll & Graf Publishers; 2nd edition。カーの他の作品は読んだことが無いがこれは分かりやすい文章で適当に面白い小説だと思う。ただ、純粋に探偵(推理)小説の醍醐味を味わいたい読者にとっては肩透かしを食わされる出来事があって興味半減し、またミステリーを楽しみたい読者にとってはお粗末な謎と構成でかなり拍子抜けすることだろう。登場人物と状況証拠が限られているので殺人犯を当てるのは至極簡単、そこでその仕掛けを推理する事に関心が向けられるわけだが巧妙な策略がある反面何とも不当な要素もあり、その上伏線の張り方も上手いとは言えない。もしこの作品が短編で例のかぎ煙草入れに関する仕掛けに磨きがかかっていたら更に面白く随分印象深いものになっていたかもしれない。最後の数ページは話がしつこくて私は無くても構わないと思った。
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このトリックには私も脱帽する |
と、カーと仲の悪かったクリスティも言ったとか・・・
微妙な心理のあやをトリックにしてのけている佳作です
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カーの代表作 |
大御所ジョン・ディクスン・カーの押しも押されぬ代表作。もし義務教育に「推理小説史」という科目があったら、その教科書にカーは間違いなく章一つ費やして語られ、この作品が漱石『こころ』同様教科書に載るだろう。そういう作者であり作品である。
長いタイトルだが、ナポレオンが愛用したというこのかぎ煙草入れが最後の最後まで物語のカギで、タイトルを裏切らないスリリングさ。
最後まで息もつかせずに読んだ。無実の人が有罪になってしまうかも!!というパターンで、感情移入してしまう。ヒロインは状況証拠から殺人容疑をかけられるが、元の夫といたところを知られたくないばかりに、自分のアリバイを申し立てることができない。彼女に恨みを抱き罪に陥れようとする女中、彼女を犯人と決めてかかる刑事、実は情けない男である婚約者も彼女には不利。しかも、彼女のアリバイを証明できる元夫は、彼女のもとを去る時に階段から落ちて脳震盪を起こし意識不明。それに対して、真実を明らかにしようとする心理学者が見事な推理を展開する・・・
女王アガサ・クリスティーも、このトリックには私も脱帽した、と述べた。
「同じ物を見ても、皆が同じ物だと思うとは限らない」。つまり、「それを何だと思うか」は実は人によって全く違うことがあるのである。類似の状況があったのが三谷幸喜の「古畑任三郎」第2シリーズ第1話で、これを利用して古畑が犯人(明石家さんま)を追い詰めた(ちなみに、このドラマは冒頭で犯人が犯罪を犯し、それを刑事が追い詰める「倒叙形式」なので、この文章はネタばれではない)。
最後にはあまりにも盲点だった、何故それに気づかなかったのか!という犯人のトリックが明かされる。ドキドキできる推理小説で、とにかくビックリしたい方にお勧め。
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1冊で2度美味しい? |
うむむ。ヘレン・マクロイ「ひとりで歩く女」はこの作品と似ている。。。いや別に犯人の使った手口が同じ、なんていう事はありません。読後の印象が似てるかな、という事で。でも、面白いですよ〜。1度読んだ後に、そのトリックは本当にいけるのか?と、再読、確認したくなります。1冊で2度美味しいタイプと申せましょう。
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怪奇趣味作家のスマートな作品 |
とにかく面白い!プロット、謎解きも絶妙だし、主人公の女性的な心理描写も実に巧み。
他の作品で、カーの禍々しく複雑な文章を読んだ方は、カーを悪文家と思っているかもしれないが、とんでもない。スマートな文章を書こうと思えば、サラリとこれくらいの作品が描けてしまうことをこの作品はあらわしていると思う。第一級のエンターテイメント。